凡人がTOEIC900点取れるのか本気出して考えてみた&教材選びの秘訣

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TOEICは凡人のための試験、というけれど

就活に受験に留学に、英語関係で何かしようと思ったら必ず回るのが『TOEIC』。最近では「御社の事業のどこで使うんですか」とツッコミ聞きたくなる会社でも採用基準に置いているケースも多く、まさに『人生の潤滑油』状態。

誰もかれもTOEIC受けるもんだから、人生が有利になるスコアもじわじわ上昇中。

そんな中、TOEIC受験者の『最終目標』として掲げられてることが多いのが『900点』。満点を目指すのは一部の変態天才として、この辺が現実味のある最高点と言われている。

でもやっぱ考えてしまうわけで。

「……凡人にTOEIC900点って取れるもんなの……?」

だってほら、大学教授とか英語学校の中の人に『TOEIC900点は誰でも取れます』って言われても信憑性ないし。「あんたら英語の凡人ちゃうやん!」「そうやって凡人からお金絞りとるつもりだろ!」ってツッコミたくなるよね(笑)

……でも、取れるものなら取りたい、というジレンマ(笑)

というわけで、ガチでTOEICに取り組んでる一般人を探しまわり、本当に凡人がTOEIC900点を取れるのか、取れるとしたら何をどうすればいいのか調べてみたよ!

そもそも、『TOEIC900点』ってどんなレベルなの?

『TOEIC900点』っていうと、とにかくヤバイレベルだって印象があるんだけど(笑)、具体的にどれぐらいできるのか?600点とか800点とどう違うのか?意外とピンとこないよね。

ざっくりいうとこういう感じ

……って、これじゃわからんか(笑)

TOEIC公式サイトにはこう書いてある。

TOEICスコア 900~990

自分の専門分野の高度な専門書を読んで理解できる。英語を話す人達が行っている最近の出来事・事件についての議論を聞いて内容を理解することができる。

……ん? 意外とできそう?

そもそも、TOEICは『現在の英語力』を測ることが目的の試験。誰も答えられない問題なんか出したら、それこそ試験の意味がなくなってしまう。ここが落とすための試験である入試と違うところ。ちゃんと点が取れるように作ってあるから、高得点は無理ではないんだよね。

TOEIC900点が「誰でも可能」な訳

結論から言うと、ぶっちゃけ「TOEIC900点はきっちりやれば誰でも可能」。

なんでかっていうと、TOEICは問題のパターンが決まっているから。過去の試験との比較が重要だからレベルも内容も『わざと』そろえてあるんだ。

『パターンがある』……ここがミソ。

パターンがあるなら、それを読めばいい。

アクションゲームで敵の行動パターンを見抜いて進んでいくように、TOEICのパターンを知って攻略していけば900に手が届く。

センスとか直感とか度胸とか関係なく、やることやれば高得点が取れる。実に凡人に優しい仕組み、それがTOEICだ!

TOEICは階段式で勉強すべし

そんな『凡人向け英語テスト』のTOEICだけど、もう一つ重要なことがある。

それは「凡人にも900点は取れるけど、いきなり900点目指してもダメ」ってこと。「さっきと言ってること違う?」いや、これが肝心。

というのも、TOEIC900点には「簡単な問題は条件反射レベルに早解きし、難しい問題はじっくり手早く解く」という、一種の身のこなしが必要なんだ。

TOEICの特徴といえば、あの問題量。反射神経でも見てるのかって言いたくなる問題量。完璧に時間配分し、リスニングは選択肢から問題を見抜き、短文も長文も秒単位で回答し続ける……まあ、一ヶ月やそこらでできるもんじゃないよね。いきなりそこを目指しても挫折するのがオチ。

だから、英スタではTOEIC900点のために「階段式」をオススメしたい。

階段式とは、手ごろな目標を決め、徐々にハードルを上げていく方法のこと。これが回りくどいようで一番の近道だったりする。

というのも、TOEICは『目標スコアによって解くべき問題が変わる』っていう特徴があるから。900点を目指すときは400点の試験対策なんか解けて当然扱いになっちゃうわけ。TOEICは難問こそ少ないものの、押さえるべきところを押さえないと高得点は取れないようになっている。900点を目指す人の辞書にケアレスミスの文字はないのだ。

というわけで「500点」「600点」「730点」「800点」「900点」の6段階に分けて、具体的に何をどうすればいいのかまとめてみたよ!

まずはじめに~目安時間と勉強方法の基本

どの点数を目指すにしても、勉強方法は「TOEIC用の単語を覚える」「TOEIC用の問題演習をする」が基本になる。パターンを読むには慣れと練習あるのみ。まずは自分が気に入ったTOEIC単語集と問題集をそろえるところから始めよう。

まずは、それぞれの点を取るために必要な勉強時間数や単語数をまとめてみたよ!

  単語数 問題演習数 勉強時間
400点 3000語 150~200問 150~200時間
500点 4000語 300~400問 200~400時間
600点 5000語 400~600問 400~600時間
700点 8000語 800~1200問 600~900時間
800点 10000語 1200~2000問 800~1200時間
900点 10000語 2000~3000問 1000~1500時間

……え、「めちゃくちゃ多い」って? 

心配ご無用、この表はあくまでも「0から勉強を始めた場合」の目安。受験や学校の授業で勉強した時間を差し引いてみると、そこまで鬼でもないからご安心。

で、ここからが重要なんだけど

目標点数によって、力を入れるべきポイントが変わる。800点取れてる人が中学文法をな学びなおすのは効率が悪いし、300点取れない人がひたすら問題演習やってもあまり意味がないんだ。

というわけで、目標点数ごとの全力投球ポイントを紹介しよう!

~500点:中学レベルの文法知識、中学レベルの英単語

500点段階では問題演習よりも単語や文法のおさらいに重きを置いた方がいい。というのも、このレベルは基礎が弱い可能性が高いんだ。基礎が弱い状態でテクニックを覚えちゃうと、後々つまづく可能性があるからね。

ちなみに、この時点ではリスニング対策はしなくても大丈夫(リスニング0点レベルで聞き取れない場合は除く)。半分近く落としても500点は取れるから、準備運動というか、今持ってる英語力にTOEIC要素をプラス、ぐらいでいける人も多いんじゃないかな。

【英スタ的、対象推奨教材。】

~600点……リスニングと時間配分を意識

「TOEIC専用の勉強」が必要になりはじめるのがこのレベル。特にリスニングが弱い人は「リスニング対策」を始めよう。

とはいえ、この時点では弱点つぶしよりも「得意なパートをのばす」方がいいことは確か。6~7割正解すればノルマクリアだから、難しい問題はさっさと切り捨てて、取れるところを狙う作戦でいこう。

【英スタ的、対象推奨教材。】

~730点……そろそろ『時間』と『問題パターン』を意識しよう

この辺から『TOEICで高得点を取るための勉強』が重要になる。つまり問題のパターン把握だね。基礎が固まってる状態にテクニックを足すとスコアは伸びやすい。

もう一つ大事なのはバランス。具体的には、どちらかが300点を切っているようならそっちを重点的に勉強しよう。730点に必要な正答率は75%程度だから、簡単な問題は絶対に落とさないように。その上で「TOEICならではの解答のコツ」や「長文の精読」に注目し、点数を上乗せしていこう。

【英スタ的、対象推奨教材。】

~800点……弱点克服とミスつぶし、タイムアタック

800点が見えてきたなら、弱点克服と徹底的にミスつぶし。ここまで来ると長所を伸ばすだけでは足りない+ミスが命取りなので、押さえるところは100%押さえるつもりで行こう。

ちなみに800点の内訳は「リスニング420点、リーディング380点」が基本。TOEICはリスニングの方が比較的点を取りやすいので、リスニングに重点を置くことが大事。

さらに言うと、ここからは『時間管理』がキモになる。タイマーを用意して、問題を解くスピードにもこだわっていこう。

【英スタ的、対象推奨教材。】

~900点……今までのすべてを磨き上げる

900点を取るには『正答率90%』を目指さなければならないので、当然ミスは許されないし、タイムオーバーなんてもっての他。カンタンな問題は反射的に解けるレベルになっておく必要がある。反射的にというのは『設問を読んだだけで問題と選択肢が想像できるレベル』のこと。パターンを頭にたたき込むために、問題を2000~3000問説いて、さらにその問題集の音声で徹底的にトレーニングする。まさにパターンの鬼(笑)

ただ、パターンの猛特訓だけだと変化球に対応できない危険もある。瞬間英作文等の英作文の勉強をすることで、変化球に対応する力もつけていこう。

【英スタ的、対象推奨教材。】

最後に……TOEIC900目指すと、何がいいの?

ここまで読んできて『TOEIC900点』がちょっとは身近になったんじゃないかな。とはいえ、見ての通り900点への道は結構険しいのも確か。人間そんなにストイックにはできてないよね(笑)

だから最後に『TOEIC900点を目指したら何かいいことあるの?』って疑問に答えたいと思う。

まず、900点を取ることによって就活や学業、留学が【圧倒的に】有利になる。ぶっちゃけ、現代版・水戸黄門の印籠状態。超いい条件での就職ができるし、入社後に取った場合も一目置かれる。

もちろん、受験でも大活躍。今じゃAO入試や大学院受験にTOEICスコアを求めてくるところも多い。持ってると持ってないでは選択肢に天地の差が出るんだ。

もちろん、そんな現金な特定の人、特定のタイミングだけのメリットだけじゃない。

TOEIC900点とは『英語が聞き取れて、読める』……つまり、実生活で、英語が普通に活用できるようになっているってことなんだ。

900点ってのは、洋画を字幕なしで見られて、原作本も読めるレベル。もちろん、海外に行った時も行動がスムーズになる。今や英語は世界共通語、英語が読めれば看板も読めるし地図も読める。海外旅行の最大の不安『言葉がわからない』が解消されると思ったら、めちゃくちゃ嬉しくない?

凡人でもハイスコアが目指せて、努力が報われて、実生活にも役に立つ。

まさに『凡人のための、趣味と実益を兼ねた試験』なんだよね。多少根性は必要でも、そのあと美味しい思いができるんだから、やってみる価値はあるんじゃないかな?