内容調査
数ある英語教材の中でも販売ページのアヤシさが桁違いの『リスニングパワー』。よくわからん外人が、よくわからん理論をふりかざし、よくわからん物を売っている、そんなイメージが正直ぬぐえない(笑)
OK。
ならば、暴いてみようじゃないですか!
というわけで、まずは検証した結果のグラフから。
目的
難易度
リスニング初級者~中級者向け!
お得度 | 12点/20点 |
---|---|
手軽さ | 16点/20点 |
オリジナリティ | 18点/20点 |
信頼度 | 12点/20点 |
満足度 | 12点/20点 |
合計 | 70点/100点 |
ざっくり言って、どんな教材なの?
英語には、日本人には聞き取りづらい音がある。ならばそこだけ超特訓しちゃえばいいじゃない!
……という教材。
この教材の最大のポイントは『音』。リスニングじゃなくて音。『英語ならではの音を聞き分けられない』という、日本人がリスニングが苦手な原因を取り除くために完全特化している。英語教材というより能力開発ツールっぽい(笑)
とにかく『音の聞き取り』『発音』に特化しているので「英語の発音細かすぎ!聞き取れない!イライラするうううぅぅ!」という人にとっては特効薬みたいな教材と言えるんじゃないかな。
こんな人にオススメ
この教材がオススメなのは、ズバリこんな人。
● ペーパーテストはできるのに、リスニングが苦手
● 英語っぽい、なめらかな発音がしたい
● 細かな音の聞き分けでいつも迷う
つまりは英語の『音』にこだわりたい人だね。文法や単語などの知識の強化を求めている人は残念ながら回れ右(笑)他の教材と併用か、他の教材を勉強してそれでも聞き取れないときに使うのが一番ベターな使い方かな。単語や文法はおいといて、とにかく「英語が聴けるようになりたい!」というリスニング初心者向けの教材。
TOEICでリスニングの部分が弱くて点数を落としている人や、ペーパーテストはそれなりだったのに、海外旅行に行ったら全然聞き取れなくて絶望した……みたいな人をターゲットとしていると思う。
他の教材とどこが違うの?
他の教材の標準装備をブン投げてまで、音に完全特化しているのがミソ。つまりは『英文を聞いて、単語の意味や文法を勉強して、内容を理解して……』みたいな内容がほ と ん ど な い 。
代わりに充実しているのが発音。それも『L』とか『R』とか『th』とか『s』といった『紛らわしい音』を集中的に繰り返してくれる。時には聴力検査みたいな謎の音まで入ってくる(笑)
なんでこんな仕組みになってるかというと、『日本語と英語ではそもそも周波数が違う』から。周波数ってなんぞやってのは置いといて、要するに人間は、知らない音は聞き取れない。だったら聞き慣れない音に慣れればいいよね!というのがこの教材、というわけ。
日本では英語を聴く機会そのものが限られるだけに、こういう『なんとなくできそうで実はできない』部分をカバーしてくれるのは嬉しいよね。
独自の音声ってどんなの?
となると「じゃあ、一体どんな内容なのさ?」ってのが気になるよね?
もちろんサンプルを用意してみたよ!この教材はまさに論より証拠なので、まずは聞いてみてほしい。
あけてみた
では、音を聞いたところで、実際にどんなものが届くのかチェックだ!
……と、その前に。このリスニングパワー、以前はダウンロード版とパッケージ版の2種類があった(今はパッケージ版のみ)英スタが買ったのはダウンロード版だったので、パッケージの写真がない(涙)とはいえ中身は同じなので安心してほしい(笑
それでは早速
ご開帳━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!
CDの中身はこんな感じ。
メイン教材はCD2枚分。構成としては発音系が6~7割とかなり多く、謎サウンドのみのトラックもある。
英文は日常会話が中心で難易度は低めで、全ボリュームはCD2枚合計で109分ほど。通勤・通学で聞くなら一日で一回転できる。この手軽さは嬉しい(´∀`*) 英文のクオリティについては不問……というか、英文に凝っている感じはしない。教材のコンセプトが音だからね、しかたないね。
ちなみにテキストもついてるけど、テキストというよりは簡易マニュアルみたいなものなので見なくていい(笑)。何度も言ってるけどこれは『音』の教材、テキストを見ながら聞くようなものじゃないからね。
どうやって勉強するの?
まず、イヤホン(ヘッドホン)必須。なにせこの教材、右と左で違う音声が流れたり、右から左へ音声が移動していったりと音へのこだわりが強い。スピーカーから流すとその効果が薄れてしまうのだ!
んで、勉強法は
発音部分をシャドーイングする
英語と日本語の音の違いにしっかり注目して聞き比べる
単語コーナーでディクテーション(書き取り)してみる
この辺が中心。ちなみに、この教材は『繰り返して聞く』ことが前提。筋トレのごとくせっせと繰り返して頭にしみこませよう。この難易度が低い・1サイクルが短いから負荷が余りかからないのは嬉しい。通勤時間に流し聞きするのもいいかもね。
気になる!Q&A
……と、紹介してきたけどまだまだ気になる点も多いハズ。そんな気になる点をQ&A形式にしてみたよ!
- リスニングCD付きの書籍と比べて、値段が高いですがなにか違うの?
- 実質CDのみの『聞き取り力強化』教材なのが最大の違い。リスニングCD付き書籍は書籍をメインに、サブ教材としてCDを作り、 英文を収録していることがほとんどなのに対し、リスニングパワーは音声プログラムこそがメインで、テキストはおまけ。
CDとテキストという見た 目は一緒でも、力を入れてるところは逆。値段というより、用途、今の悩みに合わせて使い分けるのをオススメ。
- 学習時間はどれぐらい必要?
- 公式サイトでは『一日10~20分』を推奨。『音』な分、体感はもっと短く感じるかもしれない。早く慣れたいなら、ノルマと言わずずっと聞く方がオススメ。
まとめると……
『英語の“聞き取り力”』が欲しい人?専用”の、聴力開発教材。
音に始まり、音に終わる。
● リスニングを親の敵レベルに憎んでたり● 発音でトラウマがあったり● 好きな外人俳優の動画を見るのが生きがいだったり●「いい発音だね」と英会話講師にほめられたかったり
そういう人にとっては嬉しい教材。
LとRの発音の違い、カタカナ英語とネイティブ英語のニュアンスの違いのような『本当は知りたいんだけど知る機会がない』部分を学べる点は本当に貴重。そもそも英語と日本語の音の違いなんて学校で教えてくれないしね!
「今さら聞けない」「分かったフリをするしかない」「笑われてもどう直せばいいかわからない」それが“英語の音”。そこに注目して掘り下げたのは見事。単語や長文読解と言った他の教材でカバーできるような部分はすっぱりそぎ落とした潔さもまたよし。
知識面の強化はしてくれないので、これだけで英語が全部聞き取れるようにはならないけど『知識はあるのに聞き取れない』人にとっては突破口になるんじゃないかな。