「ted2」の字幕元ネタ解説。スターウォーズ・ロードオブザリング・大麻..etc アメリカ人のツボがわかる!?

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2015年に公開された「ted2」、本当は劇場に見に行きたかったのですが叶わず・・・

前回の記事(ted(テッド)」の字幕・吹き替えで気になる、原文の元ネタをピックアップ!)の後すぐにレビューしたかったのですが、やっとAmazonのプライムビデオで観ることができました!

存分にネタバレ&元ネタを紹介していきますので、是非映画を観てからご覧くださいね。

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前作に引き続き、おっさんになったテディベアのテッドと、おっさんになった元少年ジョンのお話。

テッドはタミ=リンと結婚し子供を作ろうとしたところ、今まで見過ごされていたテッドの市民権や人権が剥奪される騒ぎに。ひとりの人間としての権利を求めて裁判で戦うという、前作からはちょっと想像がつかないほど真面目で深いテーマを扱って・・・

・・・いるはず・・・ですが!

そこはテッド・シリーズです。後は言わずともおわかりいただけるでしょう。(笑)

前作に比べ、アメリカローカルのわかりづらいネタが減り、ジュラシック・パークやロードオブザリング、アベンジャーズ、96時間など日本でも観ている人の多い大作のパロディが多かったので、より楽しめた方が多かったのではないでしょうか?

ヒロインの名前はサム・L・ジャクソン

今回のヒロインはアマンダ・サイフリッド演じる「サム」。

Sam-Lと発音するとSamuelに聞こえるので、彼女の名前にジョンとテッドは「サミュエル・L・ジャクソンみたいだ!!」と興奮しますが、映画やテレビに疎いサムは何のことだかわかりません。

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サミュエル・L・ジャクソンはこの方!

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スターウォーズや交渉人、アベンジャーズで有名な俳優さんですね。日本でも知っている人は多いはず!

ちなみにヒロイン「サム」は男性の名前のように感じる方もいらっしゃると思いますが、女性の場合はSamanthaのニックネームです。男性の「サム」はSamuelのニックネームですね。

そして作品を通して「ゴラムの目」とテッドにからかわれていたサムですが、これもロードオブザリングが有名ですからわかりやすいですね。

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“Who’s Gollum?”「ゴラムって誰?」
と聞いたサムに、ジョンが
“She’s a model,”「モデルだよ」
と返すシーンはお気に入りです。

「群れで動いてる」のは大麻

テッドたちが大麻畑を見つけるシーンで流れた音楽、
「な、なつかしい!」と思いませんでしたか?

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その後のテッドのセリフもデジャヴですね~。
“They’re moving in herds. They do move in herds.”
「群れで動いてる!群れで動いてる」

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これですね(笑)
ジュラシック・パークで主人公たちが草食恐竜の群れを初めてみつけたときのシーンです。

いや、それ大麻だから!

作中のあの曲、この曲は?

不妊治療専門クリニックでテッドの会った医者の名前は「ドクター・ダンザー」。これを聞いてテッドは“♪Hold me closer Dr. Danzer”と歌い出します。

元ネタはエルトン・ジョンの「タイニー・ダンサー」

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ぬいぐるみの中に紛れ込んだテッドがドニーにつられてしまったのは、ニール・ダイアモンドの「Sweet Caroline」

ボストン・レッドソックスのホーム試合では、必ずこの曲が流れます。

地元愛の強いボストン出身の人は絶対につられてしまうというお決まり。これはちょっとわかりづらい元ネタかもしれません。

サムの歌っていたこの曲は“Mean Ol’ Moon”

なんとオリジナルで、監督が作詞を手がけたそうですよ。とても可愛い曲なので、次の記事にて歌詞と翻訳を載せてみようと思います。お楽しみに!

ホントにあるコミコンとハスブロ社

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コミコン・インターナショナル (Comic-Con International) は日本のコミケのようなもので、毎年7月か8月の4日間、サンディエゴとニューヨークで開催され全米からコスプレイヤーの集まるアメリカ最大のカルチャーイベント。

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ストーカーのドニーとテッドの大量生産を画策するトム・ジェサップは、ハスブロの副社長。

ハスブロはアメリカのおもちゃメーカーで、トランスフォーマーやマイリトルポニーなど大ヒットを飛ばした会社です。

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副社長室にも、マイリトルポニーのピンキーパイがいますね!

この副社長、テッドの誘拐をジョンとサムに見つかり逃げ出すときに、マテル社を名乗っています。
マテルはバービーやディズニーグッズを手がけている会社で、ハスブロの一番のライバル社。
背景を知ると笑えるポイントですね。

エンドロールは最後まで!

「96時間」を観たことのある方なら、誰もがテッドの働くスーパーでシリアルを買っていく男に見覚えがあるハズ。

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俺が買っても問題ないって言ったのに、こんなことになったじゃねーか!

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という感じでしょうか、テッドのその後が心配されます。(笑)

今回も一作目と同じく町山智浩さんが字幕を手がけていらっしゃいますが、前作と比べてアメリカで暮らしていないとわからないような小ネタを日本人向けに変えた訳(前作でのくまモンや星一徹など)がほとんどありませんでした。

「お前よりくまモンのほうがいい!」というセリフは原語では「お前よりテディ・ラクスピンが欲しかった」と言っています。..etc
『TEDテッド』の字幕に「くまモン」が出てくるわけ | 映画評論家町山智浩アメリカ日記

個人的にはとてもわかりやすくて面白いと思ったのですが、意外にも不評だったとか。

「アメリカにくまモンはいないだろ!」などとネットで書かれまくったそうで・・・インタビューでは「くまモンはもう二度としません!」なんて仰っていました。残念です。

「昔は西部劇とかギャング映画とかで、仏の顔も三度だぜ」とか「地獄に仏だぜ」とかよく出てきたけど、誰も「西部に仏はいねーよ!」とか言わなかったのに」とボヤいていらしたのがちょっと面白かったです。


予告編&本編300円でこちらのYouTubeからご覧いただけます!