「カミングアウト」と "Coming Out"

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主人たちの話を横で聞いている

先日主人の学生時代の友人たちと会ったとき、

今あの人ははどうしてる、といった色んな人の近況話に花が咲きました。

その中で、

“It seems like he finally came out to his parents after the graduation party.”

という会話がぶち込まれました。

すると、みんなが「それは良かった」の感想。

彼が卒業式の時に自分の親に遂に come out したらしい!?

自分に意味がきちんと分かっているか不安が残るものの、

親に彼が遂に・・・という下りから考えられるのは一つだけ・・・。

日本語の「カミングアウト」

実は、話題に上った「彼」というのは、

正真正銘のゲイ

話の流れからして、先ほどぶち込まれた一文は、

彼は卒業式の時に自分の親に自分がゲイであることを告白した

という意味であることは、容易に想像がつきました。

ちなみに、

日本のテレビ番組を見ていると良く出て来る、

カミングアウト

という言葉。

あなたの過去をカミングアウト

とか、

あの時の話をカミングアウト

とか、

秘密にしていたことを告白する暴露するといった意味で使われているようです。

しかし、本来の英語としての使い方を見ると、今まで通り気軽に使えなくなるものがあるんです。

英語の “coming out”

カミングアウトを英語で書くと、

coming out (come out)

意味には

出て来る出現する

といったものに並んで、実は

自分がレズやゲイであることを表明する

というものがあるんです。

確かに、

自分がレズ、ゲイであることを表明する英語の coming out と、

秘密にしていたことを表明する日本語のカミングアウト

似てるやん!日本語の方が広義に渡って使えるだけやん!と思うかもしれませんが、

英語の coming out はあくまでも自分のセクシュアリティを表明する、という意味しかないのです。

従って、日本語で使う、

「自分がカツラだったことをカミングアウトする」

とか、

「整形したことをカミングアウトする」

といった用法で、英語の coming out は使えないということになります。

そして、主人の友人の話に出て来た、

“…he finally came out to his parents.” は、

言葉として文章の中に「ゲイ」は出てきませんが、

「親に自分がゲイであることを告白した」という意味になるのです。

本来の英語の意味を知ってみる

日本語の「カミングアウト」は勿論、

「同性愛者であることをカミングアウトする」

といったように、セクシュアリティを表明する場面でも使えます。

でも、その他の場面でも簡単に使えてしまうので、英語の本来持っていた意味から離れて来ているのも事実。

しかし、一度こうしてカタカナになった日本語が

本来英語ではどういう意味だったか

を知ると、ちょっとそのカタカナ語を使う時の気軽さが変わってくるのではないでしょうか。